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節電対策で注目を浴びる仮想化技術. 中でも「現在運用中の物理サーバの電源を切らずに仮想化できる」 VMware vCenter Converterのホットクローニング(Hot cloning)機能に注目が集まっている. しかし, VMwareのユーザコミュニティでも議論されているように データベースが故障したという報告もある. このVMware vCenter Converterのホットクローニングはどのように実現されているのか? 実際に利用して(移行に失敗して)考察を行った. なお,本稿では3種類のLinuxディストリビューションで仮想化を試みたが, 全てで失敗したためVMware vCenter Converterでの成功例は掲載していない.

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VMware vCenter Converterのホットクローニングの正体〜正しく行うP2V〜(付録)

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VMware vCenter Converterによる移行(失敗例)

まず,VMware vCenter Converterを起動する. 起動するとFig. 1のような画面が表示される. ここで「マシンの変換」をクリックすると変換ツールが起動する.

VMware vCenter Converterの起動画面

変換ツールが起動するとFig. 2の画面が表示される. ここでソース(移行元)のタイプを選択する. 今回は稼働中の物理サーバから移行するため,「パワーオンのマシン」を選択する.

ソース(移行元)のタイプの選択

同じ画面で移行元への管理者権限でのリモートログイン(Linuxの場合SSH)情報を入力する(Fig. 3). ここで移行元のマシンでSSHのパスワードログインを許可する設定が必要となる.

移行元サーバへのリモートログイン情報の入力

移行元サーバへのリモートログイン情報を入力したら, 次に移行先のVMware ESXiへのログイン情報を入力する(Fig. 4).

移行先のVMware ESXiへのログイン情報の入力

次に移行後の仮想マシン名を設定する(Fig. 5).

仮想マシンの名前を設定

仮想マシンのデータストア(仮想ディスクイメージの保存先)を選択する(Fig. 6).

仮想マシンのデータストアを指定

仮想CPU・メモリ・ネットワークおよびその他のオプションを確認・設定する(Fig. 6).

仮想マシンの構成設定

移行オプションおよび仮想マシンの構成を確認する(Fig. 8).

移行オプションおよび仮想マシンの構成の確認

移行タスクを実行する(Fig. 9).

移行タスクの実行

VMware vCenter Converterの起動画面に戻ると,Fig. 10のように移行タスクが実行されていることが確認できる.

移行タスク(ホットクローニング)の実行

しかし,今回の環境では移行後の仮想マシンの再構成(GRUBの再設定)に失敗してしまった(Fig. 11, 12).

仮想マシンの再構成(GRUBの再設定)の失敗
仮想マシンの再構成(GRUBの再設定)の失敗により起動できない

以下のLinuxディストリビューション(デフォルト設定でのインストール)でも同様にGRUB/GRUB2の設定で失敗した. ただし,オプションの設定画面(Fig. 7)で仮想マシンの再構成を無効にすると 移行は成功(Fig. 13)するがFig. 12に示すようにブートローダがないため起動できない.

仮想マシンの再構成(GRUBの再設定)の失敗